[:ja]ネットに生きる全人類は、サイバーカスケードを知っておくべきだ。[:]

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[:ja]https://twitter.com/twokk1994/status/932528239745974272

こんにちは、ネットに接して約10年、渡辺智基(@twokk1994)です。

インターネット、とりわけSNSや掲示板に浸ってると、こんな風に感じることはないでしょうか。

 

みんな同じことを言ってる。同じトピックに、同じような反応をしている。

みんなが言ってるってことは、正しいことなんだ

そして私もみんなの同じ意見だ。乗るしかない、このビッグウェーブに

 

て感じのこと。

何より私がそれを感じています。

例えば「みんなおすすめしてる!これはいい本だ!」と思って本を買ったり。「みんなそう思ってる!この意見が絶対に正しい!」て思ったり。

なんでそういう風に思ってしまうのか。実は仕組みがあるんです。

 

思考停止の第一歩:サイバーカスケードについて

上であげたような現象、専門用語では「サイバーカスケード」と呼ばれています。

  (注:サイバーカスケードとは、)アメリカ憲法学者、キャス・サンスティーンの『インターネット民主主義の敵か』(石川幸憲 訳、毎日新聞社、2003年。原題は”Republic.com”)の中で、インターネット民主主義を脅かす可能性として語られるキーワード。「集団分極化 group polarization」ともいう。

(中略)インターネットでは、付和雷同的に自分と同じ考えの反響を見つけ、同調しあうことがごく容易に可能となる。そして個々人がそのように振る舞うことで、もともと人々が抱いていた主義主張の極端な純化・先鋭化へと、全体的な議論の収束先は向かってしまう。一方、自分たちとは反対側の立場を無視・排除する傾向が強化され、極端な意見が幅を効かせる、ポピュリズム的事態を招いてしまうという危険がある。こうしてインターネット上には、極端化し閉鎖化してしまったグループ(「エンクレーブ ecvlave(「飛び地」の意)」と呼ぶ)が無数に散らばる、きわめて流動的で不安定な状態となってしまう可能性がある。[後略]

引用元:サイバーカスケードとは – はてなキーワード

つまりネットによって意見が凝り固まってしまう、てことですね。

「自分と同じ考えの反響を見つけ、同調しあうことがごく容易に可能」については、例えばTwitterがわかりやすいでしょう。

PCでツイッターを見ると、右の方に「おすすめユーザー」というのが表示されますよね。

あれは自分の閲覧履歴だとか、自分がフォローしてる人のフォロー相手などを基準に選ばれています。

またこれは推測ですが、人は自分と同じ意見をリツイートする傾向があると思います。

例えば「アニメ『ヘボット!』が大好き!」て人が「『ヘボット!』は駄作。見る価値ない」なんてツイートをリツイートするとは考えづらいでしょう。

また気に入らない意見を流す人はブロックすることもできます。

このように、インターネットには周りと自分と同じ意見で固めることが容易にできる訳です。そしてこれがサイバーカスケード。

私は、インターネットを使うものは全員サイバーカスケードについて知っておくべきだ、と考えています。

そう考える理由は以下の二つ。

 

サイバーカスケードを知っておくべき理由1. 異なった意見のものを排除してしまう。

引用元にも書かれてた通り、サイバーカスケードの特徴の一つが異なった意見の排除。特に考えなしの排除が一番恐ろしいです。

相手の意見を考えた上での排除とか、頭のおかしい意見は別にブロックとかしていいと思うんですよ。

意見が合わない人は絶対にいるし、ネットの意見を全部見られるわけはありません。

ただ同じ意見を持った人で集まって、集団で別の意見を非難するのはよくないとも思うんですよねー。

ネットの炎上なんてその典型例。

実際以下の本でも、炎上の特徴の一つにサイバーカスケードが挙げられています。

 

 

サイバーカスケードを知っておくべき理由2. 流されるようになってしまう。

特に気をつけたい、そして気をつけてほしいのはこれ。

ツイッターで最初自分と意見が同じ、て理由で他人をフォローしても、だんだんとその人の影響が強くなってしますんですよねー。

つまり、相手の意見に合わせなきゃ、と思ってしまう。

するとやがて思考が停止してしまいます。

「あの人が言ってるから、これは正しいんだ」とか、盲目的に思ってしまうわけです。

ビッグウェーブに乗るどころか、流される。サイバーカスケードを意識してないとこういった状態に陥ります。

何しろ私がそんな状態な訳で…。

すごい人が何人も同じことを言ってると、「じゃあそうなのかなー。」と思ってします。

そうであることが実際多いとは思うんですが、一方で自分の芯も持っておきたい。

正直なところ、この2つをどう組み合わせればいいのかは今も模索中です。

多分自他の考えの行ったり来たりで思考は深まるとは思うんですけど、どうすればいいでしょうかね。

ただ今のところは、以下のように考えています。

 

サイバーカスケードとの付き合い方;意識して利用する

サイバーカスケードの特徴を述べたので次はその対策を…と、言いたいところですが、完全に受けないなんて無理です。

一応自分と考えが合わない人をあえてフォローする、というのもありますが、そもそもそういう人を見つけるのが難しいんですよねー。

インターネットを使ってる以上、どうしてもユーザーの好みに合わせた情報操作を受けてしまいます。

なので、自分はサイバーカスケードの影響を受けている、とせめて意識しましょう。

そして月並みの言葉ですが、自分の頭で考えましょう。

そしてサイバーカスケードを利用してしまえば良いのです。つまりなりたい自分に近づけるようフォローを揃える。

それについては、以下の記事で書きました。

参照:自分を変えたいなら、ツイッターで今すぐ環境を変えよう。

サイバーカスケードとうまく付き合いつつ、自分の考えを深めて発信していきたいところです。[:]