『ヘボット!』第44話の『君の名は。』パロが凄まじい件について

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こんにちは、渡辺智基(@twokk1944)です。『ヘボット!』の『君の名は。』パロディが、パロディでありながら世界観の説明をしていて素晴らしかったので、それについて書きます。

『ヘボット!』とは

『ヘボット!』とは、テレビ朝日系で毎週日曜朝7時から放送されている子供向けアニメ。主人公ネジル・ネジールとその相棒のヘボットが、「ボキャネジ」と呼ばれるネジを集めて高みを目指すギャグアニメ、というのが大まかな流れです。ギャグアニメとしては、下ネタ、メタ、パロなんでもありの乱れ打ちが特徴。

しかしそれはあくまで仮の姿。お気楽極楽アニメの外面と並行して、ループ(周回)を重ねて世界の終末を免れる、みたいな本筋があります。

44話について

公式のあらすじはこちら

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ヘボット![B-ch] 第44話 劇場版ヘボット!って、ナニそれ?-動画[無料]|GYAO!|アニメ

互いの心と体を入れ替えられた状態で別々の映画世界に飛ばされたネジルとヘボットが、様々な映画の世界を渡り歩いて再会する、というのが本筋です。それと並行して『ヘボット』の世界観や、世界を滅ぼそうとする存在「フィーネ」の狙いが端的に描かれます。

で、あらすじでもわかる通りストーリーの縦軸となっているパロ元が『君の名は。』です。

『君の名は。』とは

説明不要かと思いますが一応。『君の名は。』は都会に住む少年・立花瀧と田舎に暮らす少女・宮水三葉の入れ替わりで始まる青春ストーリーです。かつ、災害から人々を救う、というSFでもあります。

参照:映画『君の名は。』公式サイト

どこが凄まじいのか

1.再現度が高い

『ヘボット!』はパロディの再現度が高い、という特徴があります。『君の名は』でもそれは同じ。

まず、キャラの一人の声が同じ。『君の名は。』パロにおいては、

・ネジル in ヘボット = 瀧 in 三葉
・ヘボット in ネジル = 三葉 in 瀧

という風に配役が当てられますが、ヘボット in ネジルの父のCVが井上和彦さんなんですよね。で、井上さんは『君の名は。』でも瀧の父を演じられています。

加えて光の当て方もすごい似せてきています。うまく言い表せないんですが、観れば「あ、それっぽい」と思われるはずです。

2.パロディが世界観の説明になっている

私がこのパロディが凄まじいと思った最大の理由はこれです。たくさんの人がご覧になった『君の名は。』をパロることで『ヘボット!』の重要な要素、アイデンティティーと世界の層構造の説明もしているんですよね。

存在の混同

『君の名は。』パロディにおいてネジルとヘボットの入れ替わりが起きます。しかし「存在の変質」自体はこのパロディに限った話ではありません。第44話にて、『ヘボット!』のキャラクターはある条件下によって外見、記憶、思考が全く別のキャラクターに置きかわることが描かれています。いわば同じ「この世」で輪廻転生が起きているようなもの。しかも存在の変質は主人公コンビに限ったものではなく、不特定多数に対して何回も起こっていることが示唆されています。

つまり、その変質を説明するための入り口として1対1での入れ替わりを説明しているわけです。

階層の侵食

こちらは『君の名は。』そのものというよりも、それを映像作品として捉えた時の、メタ的な観点からの説明です。あらすじにある通り、ヘボットとネジルは別々の映画の中に迷いこみます。そしてクライマックスで、互いが見ている映画の中に、相手の姿を見つけるのです。

で、『ヘボット!』全体の世界でも同じようなことが起きています。ネジ型のループ構造の中で、別の階層の存在が主な舞台となっている階層に入りこんでいるわけです。例えばネジルの未来の姿であるネジキール卿やマンドライバーがそれ。加えてそのネジ構造の外側にも観察者がいます。

つまり、映画の中の人物と、映画を観る側、という関係を通して、世界の構造を表しているわけです。

まとめ

『ヘボット!』でパロディと本編が渾然一体となっているのに感動してブログまで書いてしまいました。

パロディ=ギャグのイメージでしたが、こういうやり方もあるんですね。

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