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こんにちは、Rubyをはじめて3ヶ月? 渡辺(@twokk1994)です。
就活サイト、サポーターズ主催のイベント、「【まつもとゆきひろ氏特別講演】学生エンジニアの生存戦略」を聴きました。
いい意味で専門性の小さい、エンジニア志望でなくても聞いておいた方がいいと思える内容。
実際の講演の様子は以下からどうぞ。
目次
まつもとゆきひろさんって誰?
まつもとゆきひろさんは、プログラミング言語の一つ、Rubyの生みの親です。
Rubyはプログラミング言語の中でも、初心者に向いている言語だと言われています。日本人が開発者であるために、日本語で信頼できる情報が手に入りやすいのがその理由。
また単純に、他の言語よりもわかりやすい。私はRubyの他はHTML,CSS,とJavaを勉強している程度なのですが、Rubyは他と比べてコードがすっきり見やすい気がします。
印象に残った点
イベントは、まつもとさんが半生を振り返りながら、生き残るのに必要なメタ戦略を紹介する、という内容でした。
「メタ戦略」はまつもとさんが言っていた言葉。個々の成功者の具体的な方策ではなく、そこに共通するパターンのことです。
メタ戦略はまとめるとこんな感じ。
メタ戦略に、必要な要素
・我慢に価値があると思わない(自分で納得している我慢ならいい)。
・自分(何をしているのか、何が得意か、したいかetc)を知る。→競争相手が少ないとラッキー。
・継続すること
・勘
・同調圧力に対して鈍感なこと
・思い込みに自覚的に!
#サポーターズ— 渡辺智基@いなフリ (@twokk1994) September 16, 2017
イベントの中でも印象に残ったことと、それについて考えたことを紹介します。
エントリーシートは最悪の発明
まつもとさん(@yukihiro_matz)の講演、最初の聞けなかった部分を聞いている。
ESは最悪の発明。企業からしたら、興味のある人と少ししか興味のない人たちの情報がまとめて大量にくる。さばききれない。結果いい感じの人に内定が集中する。 #サポーターズ
— 渡辺智基@いなフリ (@twokk1994) September 16, 2017
これ、正確にはエントリーシートではなくエントリーのことじゃないかな、と思います。
今ってほんと簡単にエントリーできるんですよね。リクナビなどポータルサイトに登録すれば、ワンクリックで終わる。
マイナビに関しては「迷わずどんどんエントリー!」とか言ってる始末です。ふざけんな。
大量の大学生が「迷わずどんどんエントリー!」なんてしてると、ツイートにあるような状況になります。
エントリーシートだけで興味の度合いを測れそうなのは、志望動機ぐらいですかね。それも書面じゃどうとでも書けるんで、人事の手間は変わりません。
実際説明会などに登場する新卒1期生の中には、「最初はあまり興味なかったんだけど…」みたいなことを言う人もいます。
自分もどんどんエントリーしていた人間でした。ほんとアホでした。エントリーした会社全部を詳しく調べるなんて、私にはできませんでした。
学生にとっても人事にとっても、気軽にエントリーできる仕組みは無駄を生んでいます。
理不尽な我慢はするな
日本社会は我慢することに価値がある、という観念がある。でも実際そんなことない。特に理由もない、同調圧力の我慢はダメ。
自分が何に、そしてなぜ耐えているのか、考えよう。 #サポーターズ
— 渡辺智基@いなフリ (@twokk1994) September 16, 2017
我慢は習慣化する。
一度ブラック企業に入ったらブラック体質が染み着くのと同じか。そう考えるとブラック部活は確かに悪だな。
#サポーターズ— 渡辺智基@いなフリ (@twokk1994) September 16, 2017
ここでまつもとさんは、「理不尽な我慢」について言及していました。
特に理由もないけど、みんながやっているからやる、というのが理不尽な我慢です。
例えば、服装自由な説明会、行ってみればみんなスーツだった!みたいなやつです。
逆に「してもいい我慢」は、目的達成のための手段としての我慢です。
そして私が考えた限りでは、上の2つは完全に区別できるものではありません。後述のブラック部活なんかがその例です。
ほんとなんでかわからないんですけど、日本人って我慢好きですよねー。僕も好きでした。
というか今でも、夜遅くまで作業するなんて俺カッケー!とか思っちゃう。実際は集中力が切れて効率は下がるのに。
しかも我慢って慣れちゃう。それこそ夜更かしが習慣化してしまうみたいに。それはブラック企業に染まった場合でも同じです。
ブラック企業からホワイト企業へ転職した知人は、転職を選ぶ率が高かった。いわく「ここでどう頑張ればいいのかわからない」「もっと頑張りたい」と。水は低きに流れるというが、そんなことはない。人は慣れている環境へ戻りたがる。
早い人だと部活動の時点でブラックに染まってしまいますよね。いわゆるブラック部活。
長い練習時間は上達するのには必要条件だし、好きな人がそれをやるぶんにはなんの問題もありません。体調悪いのに休めないとか、合理的でない雰囲気ができると問題。そこに一度染まってしまうと、抜けるのは至難の技です。
思い込みを更新しよう
思い込みに自覚的になる。→思い込み=キャッシュ(パソコン用語の)
・キャッシュは適宜すてないといけない。
・キャッシュはできた時には合理的だったのかもしれないが、いずれ時代遅れになる。キリスト教の宗教革命みたいだ。 #サポーターズ
— 渡辺智基@いなフリ (@twokk1994) September 16, 2017
パソコン用語で、キャッシュとはこんな意味です。
【キャッシュ】
ふたつの意味がある。一般的には、パソコンの中にあるキャッシュメモリーを指すことが多い。(中略)
まず、パソコンのキャッシュメモリーは、パソコンの処理速度を速くするための部品だ。具体的には、CPU と一般のメモリー(メインメモリー)との間にある、容量は少ないものの超高速で読み書きできるメモリーのこと。今は、ほとんどのパソコンに入っている。
CPU は、メモリーにあるソフトやデータを読み込んで、計算したり命令を出したりする。しかし、メモリーからデータを読み込むのに少し時間がかかる。そこで、直前に使ったデータをキャッシュメモリーに一時保存して、また必要ならキャッシュメモリーから読み込む。そのほうが読み込み時間を短縮できる。
引用元:用語解説辞典|【公式】NTTPC
キャッシュとか思い込みってできたときは作業の効率化とかに役立つんです。習慣と言った方がわかりやすいかも。
例えば家から会社や学校に行くのに、毎日「ここは左右どっちに曲がるのが近いのか、ここはまっすぐでいいのか?.」とか、いちいち考える気になれませんよね。
だったら「ここは右で、二番目の信号までまっすぐ」とルートを決めて習慣化した方が楽。
しかし一度できた思い込みが一生効果的かと言うと、そんなわけはありません。
例えば、家から会社までの間に地下歩道ができたとしましょう。なのに今までのルートを使ってたら時間の無駄です。
キャッシュを更新する。つまり、思い込みを「それでいいのか?」と見直す。そうすることで、理不尽な我慢をしなくてすみます。
人生も開発も問題解決だ
ソフトウェア開発と人生の共通点;問題解決
・問題は何か
・どんな解決策があるか
・他に便利なツールはないか
etc
#サポーターズ— 渡辺智基@いなフリ (@twokk1994) September 16, 2017
この考えはシンプルで驚き。私は、人生を問題解決と捉えたことはありません。
ここでまつもとさんがあげてた人生の問題は就職活動など。
こう考えると、私だってあなたにだって、開発者になる素養はあるのかもしれません。というかそう思いたい。
まとめ
まつもとさんの話は、エンジニア志望でなくとも得るものの多い講演でした。
自分の頭で考え、行動する。そしてそれに対して責任を持つ。
ありきたりですが、自分の人生の舵をとるのは自分です。
最後のメッセージ;状況に流されず、自分で積極的に決めて行動するのが大事。失敗した時の対策までも自分で考えておく。「あいつのせいで…」とならないために。 #サポーターズ
— 渡辺智基@いなフリ (@twokk1994) September 16, 2017
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